工場レポート 「キレイな水」をつくる浄水器ができるまで

文=長谷川浩和/羽生田菜月

1999年に発売を開始したタカギの「蛇口一体型浄水器」。一見、普通の蛇口のように見えますが、蛇口の先端に浄水器を内蔵した浄水器は、発売当時、業界初の革新的な商品でした。今では多くのお客様にご愛用頂いている「蛇口一体型浄水器」。ご家庭の「キレイな水」をつくる浄水器がどのように生み出されているのか、その裏側に迫ります。



お客様の声から誕生した
蛇口一体型浄水器

今では当たり前となった「蛇口一体型浄水器」。お読みの方の中にもタカギ製品をご利用いただいているお客様もいらっしゃると思います(いつもご利用ありがとうございます)。

1999年、欧州でユーロが誕生したこの年に、業界初の製品として発売を開始した蛇口一体型浄水器ですが、もともとタカギが販売していた浄水器は蛇口に取り付けるタイプのものでした。

この初期型の浄水器が蛇口一体型へと進化を遂げました。

「蛇口と浄水器をひとつにしてほしい」。そんなお客様の声をもとに、「安心でキレイな水がいつまでも続く」という設計思想のもと開発されました。

製品開発において、タカギは徹底的にお客様に寄り添います。丁寧にヒアリングを重ね、お客様の浄水器への不満を調査・分析しました。どのようなことに困っているのかを調べたときに、出し始めの「捨て水」(当時浄水器にたまった水を雑菌対策のために捨てるのが一般的でした)が面倒だ、ということがわかりました。

そこで、タカギは九州歯科大学との共同研究を実施。「抗菌セラミック」という独自技術で、フィルターを通って出てきた水がカートリッジに溜まっている状態でも抗菌効果が持続し、出始めの水を捨てる必要がなくなりました。
※2日以上使用しなかった時は20秒以上浄水を流してからご使用ください。

こうして生まれたのが、業界初の「蛇口一体型浄水器」です。1999年の発売以降、浄水でシャワーが使えるという、使いやすさと環境に配慮した機能、そして充実したアフターサービスなどを高く評価いただき、多くのお客様にご愛用頂いています。今では新築マンションでの採用率は業界トップです。(特にご好評いただいているアフターサービスはこちら

発売以来、使いやすさと環境に配慮した機能を追求し続けています。


蛇口一体型浄水器
ができるまで

蛇口一体型浄水器はどのように作られているのでしょうか。タカギは、浄水器メーカーとして、製品の企画設計から製造販売、アフターサービスに至るまで、一貫して自社で行っています。

専業メーカーだからこそ、お客様に寄り添ったものづくり、アフターサービスが可能です。

コミュニケーションセンターでの電話対応の様子。

タカギはものづくりの会社です。実に240件以上の特許・実用新案を持っています。蛇口一体型浄水器には20以上の特許技術が使われています。例えば曲がった浄水カートリッジもタカギの特許のひとつです。蛇口一体型浄水器は、タカギ独自のノウハウがつまっています。

部品を成形する「金型」を自社で生産しているのもタカギの特徴です。蛇口一体型浄水器を作るための「金型」も、もちろん自社で製造しています。お客様目線で生み出された蛇口のアイデアを、早いスピードでカタチにできるのは、金型部の匠の技術があってこそです。(タカギの金型技術についてよくわかる記事はこちら

ミクロンの精度を追求した精密加工技術と熟練された技術者は、タカギのものづくりの要です。

蛇口の部品の製造、製品の組み立て(できた部品を組み立て、完成品を作るプロセス)は北九州市の小倉南区にあるタカギ本社工場で行われています。

同じ工場内で、金型製作、蛇口の部品の製造、製品の組み立てまで一気通貫で行われています。

タカギの工場は、人と自働化の最適なバランスが考えられています。正確でスピーディーな生産ラインで蛇口一体型浄水器が次々と完成していきます。工場内部の写真を特別に公開します。

より良い製品をお届けするためには、人の力も欠かせません。

製品は丁寧に梱包され、お客様のご自宅へ。


手術室と同じレベルの
クリーンな場所

タカギでは、浄水カートリッジの交換時期にあわせて新鮮な状態で工場から直送する「定期お届けサービス」を提供しています。(「浄水カートリッジの交換に最適なのはいつ?」記事はこちら

浄水カートリッジは、北九州市の石原町にあるタカギ石原工場の「クリーンルーム」と呼ばれる部屋で作られています。

クリーンルームに入る際には、服装も徹底。作業者の人体や衣服からのホコリやゴミが空気中に放出されることを防ぎます。

水は口にいれるもの。当然ですが安全性は絶対に守られなければなりません。浄水カートリッジが製造される「クリーンルーム」は、大気中に浮遊している目に見えないゴミまで取り除いたきれいな部屋です。

小さなホコリや目に見えないゴミなどを取り除き、製品に付着することを防いでいます。

タカギの浄水カートリッジを製造するクリーンルームは手術室と同じレベルの基準で設計されています。室内には外気が侵入しない仕組みになっているほか、一定の品質を保つため、常に同じ温度・同じ環境のもと製造されています。

当然、クリーンルーム内においては作業スタッフも発塵源になる可能性があります。毛髪や衣類からの発塵があっては大変です。クリーンルームに入る前から作業スタッフは安心品質に徹底的にこだわっています。検温、マスク、帽子、二重の手袋に入念なエアシャワー。小さなホコリも絶対に許しません。

クリーンルームは細菌や微粒子を取り入れず、内部でも発生させないための工夫がされています。

製造された浄水カートリッジは、クリーンルームで包装されます。完成した浄水カートリッジは、まず人の目で1本ずつ全数チェック。その後アルミ蒸着袋へ個別包装されます。アルミ蒸着袋は外気の影響を大幅にカットする密封包装です。きれいな空気にしか触れていないままご家庭までお届けするので安心です。 

口にするものだからこそ、お客様のお手元に届くまで徹底した安全管理に努めています。

いつでも、どんな時でもお客様に安心していただける品質をお届けすることを第一に考える「タカギマインド」。これからも皆様に安心・安全の蛇口一体型浄水器をお客様にお届けします。

関連記事

ページの先頭へ